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ここが大変!作業療法士が抱える苦労や悩みとは?

リハビリ職の中でも、身体機能の回復・改善のみならず、心のケアまで担う作業療法士(OT)。多様なアプローチで、人の役に立てる作業療法士に憧れている方も多いかと思います。しかし、魅力が高い職業ほど見えない苦労はあるもの。今回は、そんな作業療法士ならではの悩み、仕事上の苦労などについて紹介していきます。

ここが大変!作業療法士の仕事

コミュニケーションの難しさ

冒頭で述べたように、作業療法士は心と体のリハビリテーションを担う専門職です。身体機能面ばかりではなく、患者さんの心を様々な角度から検証し、支えていくことが必要になりますので、患者さんとの信頼関係の構築は欠かせません。また、患者さんだけでなく、ご家族との関係性などにも目を向ける必要もあり、気苦労が絶えない面もあるでしょう。時には、作業療法士が最善と考えることと、患者さんの思いとにずれが生じることもあります。患者さんの思いを汲み取った上で、リハビリの提案をしていく難しさに悩まれている方も多いはずです。
また、医療チームの一員としてリハビリ業務に従事する場合は、医師や看護師、様々な職種の人とのコミュニケーションが必要となります。必ずしも自分と波長の合う人ばかりというわけではないので、考え方の違いなどで苦悩してしまうケースもあります。

日々勉強の毎日!

どのような仕事でも、向上心や常に勉強していく姿勢は大切です。作業療法士は医療従事者ですから、常に進化していく医学に合わせて、常に新しい技術や知識を学んでいかなくてはなりません。実際に臨床の場に立ち会ってみて、基礎的な知識だけでは追いつかず、臨機応変に対応できる柔軟な考え方ができるようになるには、日ごろの勉強が欠かせません。

根気強さが必要です

リハビリテーションは、ほとんどの場合において、すぐ結果が出るものではありません。なかなか改善されない、回復しない、となると患者さんのモチベーションも下がってしまい、作業療法士としても、本当にこのプログラムで大丈夫かと不安になってしまうときもあるでしょう。
また、作業療法士は日常的な動作を活かしたリハビリを行うため、訓練の目的や意味などを、患者さんになかなか理解してもらえない、といった場面も訪れます。そんな時にも、根気よくリハビリを続けていくために、タフな精神力が求められます。

作業療法士の知名度は低い?

同じ医療職でも、医師や看護師、または薬剤師といった存在と比べると、リハビリ職全般の世間的な知名度は正直低いです。作業療法士に関しては、理学療法士との区別もつかない、という方も多いかもしれません。実際にお世話になった方でない限り、「作業療法」がどういったものなのかを、知っている人もあまりいないでしょう。知名度や認知度の低さは、作業療法士の社会的地位の向上や人材確保といった面にも関わってきますので、そういった点で不満を抱いている方もいるようです。

体力を使う仕事?

基本的に、リハビリ・介護の仕事は肉体労働と言われています。それは、理学療法士と比べると自助具などを通じたリハビリ中心であり、女性が多く働いている作業療法士といえども、例外ではありません。とくに小柄な作業療法士であれば、患者さんが大柄な男性であった場合、介助やリハビリテーションをする際に相当の体力を使うことになります。

医療分野と介護分野、それぞれの苦労

作業療法士は、総合病院や整形外科、精神科病院といった医療機関のみならず、介護・福祉施設などでも活躍している職業です。勤務先によって、作業療法士が担う役割も違ったものになりますので、それぞれで抱える苦労や悩みの違いなどもあるのでしょうか。

医療分野での苦労
総合病院のリハビリテーション科などに勤める作業療法士の場合、医師を中心として、看護師や理学療法士、管理栄養士など多くの職種のスタッフと連携をとって、医療チームの一員としてリハビリにあたります。そのため、リハビリチームとのやり取りが円滑に行えるためのコミュニケーション能力が必要とされますので、治療に対する価値観や考え方の異なる人と出会ったときに、悩んでしまう場面も出てくるでしょう。大きな病院であれば、めまぐるしく患者さんが入れ替わり、スタッフの異動なども多く、慌ただしい環境の中でリハビリテーションを行わなくてはいけません。冷静な判断力・対応力が問われる以上、精神的な疲労も大きいのです。さらに、作業療法士は精神分野におけるアプローチも可能であるため、精神科で働く作業療法士ならではの苦労もあります。具体的には、明確な原因が掴みやすい身体的なリハビリと比べると、精神領域のリハビリには完璧な正解がないため、治療自体の難しさに悩まれている方も多いようです。
介護分野での苦労
日本作業療法士協会が発表した「生活介護事業における作業療法の実態に関する調査報告書」によると、介護業界における作業療法士の悩みとして、人材不足による業務負担や、周囲の理解不足などが挙げられています。具体的には、人員が不足しているため、他の介護職と同じような仕事もしなくてはならず、作業療法士としての関わりが十分にできていないようです。また、介護・福祉分野における作業療法士への理解が不足しており、作業療法の必要性が周知されていないことへの悩み・葛藤があります。

人と寄り添う作業療法士の“やりがい”

作業療法は日常生活の動作を活かしたリハビリテーションを行うものであるため、何をやっているのか理解されないという一面があります。患者さんに「こんなリハビリを続けていて意味があるのか」といったようなことを言われてしまうときありますが、共にリハビリを続けていくうちに、その重要性に気付いてもらい、前向きになって良い結果に繋がったときの喜びは、他には代えがたいものがあるでしょう。心と体のリハビリテーションを行う作業療法士だからこそ、患者さんと寄り添い、生活に密着したサポートが可能になるのです。

まとめ
今回紹介してきたように、作業療法士ならではの葛藤や苦悩は多くあります。現状は、作業療法に対する理解がそれほど進んでいないことも事実かもしれません。とはいえ、作業療法士は日常生活のあらゆる動作を軸として、患者さんと一緒に悩んで、共に歩んでいける素晴らしい職業です。超高齢化社会を迎える現代において、その重要性は確実に高まってくることでしょう。