高齢化社会がますます加速し、リハビリを必要とする高齢者の増加が見込まれるため、理学療法士の需要は今後も高まってくるといえるでしょう。日本理学療法士協会の現在の会員数は全国で11万人を超えており、有資格者は年々増加傾向にあります。統計によると男性が約7万人、女性が約4.5万となっています。男女比率からすると男性に人気の職業といえます。理学療法士の平均年収は約406万円(平均年齢31.8歳・勤続勤続年数5.3年)となっており、全国平均の427万円と比較するとほぼ平均的の給与額といえます。
離職率については、理学療法士協会の平成28年度の調査によると、医療分野では10.2%、介護分野では18.8%とされており、介護福祉領域では離職率が高く、十分な人員確保ができていない状況が伺えます。
理学療法士の主な就職先としては、理学療法士会会員の80%が病院などの医療機関となっています。しかし、多くの転職希望者が医療分野を目指しているため求人数が飽和状態にあり、転職先を見つけにくい状況にあります。
一方で老人ホームや訪問リハビリテーションなどの高齢者向け施設でも理学療法士を必要とされています。転ばないようしっかり歩けるかどうかなど、基本的な運動能力を維持するためのリハビリテーションが求められているためです。また、理学療法士の知識やノウハウを活かして医療機器メーカーや福祉関連の機器販売や製造など、一般企業で活躍している方も多くいます。
このように、理学療法士の活躍の場は多く用意されています。自分がどのような形で貢献していきたいのか、しっかり考えて転職活動を行うとよいですね。